受験生だった時

u-korin2006-10-01

週末に10年ぶりの友達と会いますた。東京に住んでいるのかと思ったら地元にいるということだったので、会いたいなあと思っていたらちょうどタイミングよく会えたのですた。

お友達は同じ大学受験予備校で一緒に勉強していた仲間で、予備校の友達なんてなんかそんなに10年ぶりに会いたいと思う程関係が濃いのかと言えば大変濃いのです。美術大学を受験するための予備校で、いわゆる代ゼミとかとはちょっと毛色が違い、教室にイーゼルを並べてひたすら用意されたモチーフを描く。描く。描く。2〜3日かけて描いたら全員出来たものを壁に並べて講師(主に大学生、ヘッドは大学生でなく作家活動をしてるなどの社会人というか大人)の講評を受ける。ひたすらにその繰り返しでした。

世間知らずの高校生だった私(たち)は、今思えば上手く描いても酷評され、ある時は存在価値を否定されるのと同等の評価を受けても尚かつ、憧れの大学に通う大学生講師を尊敬したり畏れたり、もんどりうって苦しみながらもその場所が学校より大好きで休むことなく通った。宗教に近かったと思う。一体なんだったんだろうと思うお。ドMか。

それでも対象に向き合ってひたすら描き、それをひたすら他人から評価されるという時間はとても貴重な時間だったと思うんですお。その時間を共有したお友達もまた等しく貴重なお友達で、10年間全く別のところで別の仕事をして別の遊びをしてきても、話が尽きるということは無く、その晩ゆうこりんはお友達の、全く退屈することなく生きているその姿を惚れ惚れと眺めることが出来た幸福な夜を過ごしたということです。めでたしめでたし。