音源レビュー※ムード歌謡大好き

こないだ印度行ってきた時買うたCDで一枚アタリがあったのでレビューしときます。

タイトル:Vettayaadu Vilaiyaadu / アーティスト:Harris Jayaraj / ジャンル:たぶん歌謡曲
ポンディチェリのBARNEYS NEW YORKとでも呼んだらふさわしいかもしれないセレクト百貨店『Casablanca』のCD売り場で購入。とりあえずここはジャケ買いかなと思って絵ヅラの凄いやつを片っ端からチョイスしていたら、同行のK君が冷静に店員さんに『有名な印度古典音楽(シタール奏者とか)のミュージシャンのCDが欲しいんだけど』とか質問してるのを見て、ああ、手堅い男だなとオイラもつられて冷静になり、店員さんのおススメを聞いてみたところ、強烈なプッシュをされて購入した一枚。更にこの店員さんにはオイラが既に手に持っていたCDまで一枚一枚評価され、そのうちの何枚かは『これとこれ、超超超退屈だからやめろ』と棚に戻されますた。

自分歌謡曲が好きなんですが、一番好きなのは石原裕次郎と真梨邑ケイの『さよならは昼下がり』。どう見ても道ならぬ恋の中にいる男女が昼下がりのカフェでアダルトに華麗にサラリと別れて行くところを歌ったデュエットなのですが、複雑なコードを使ってるわけでもないのに凄い美メロ。歌詞は結構いい加減な大人の歌なので真剣に聞くと笑っちゃうのですがメロディ超美メロ。泣ける。

で、このVettayaadu Vilaiyaaduは、全5曲しか入ってなかったのですが、私的に印度の歌謡曲と仕分けさせていただきました。ギャングスタなHip Hop調で一曲目が始まったので、あれ?ヒップホップのCD?と思って聴いていたら印度っぽいメロディがスタート。ラップを入れてみたり、バラードだったり、ちょっとロックのようだったりと、表現はバラエティに富んでいるものの全編とも隅々にいたるまでなんだか印度調にローカライズされている辺り、実にポップでキャッチーな聴き応えのある一枚ですた。しかも全部ちょっとメロディが泣かせるセンチメンタルな美メロ。わたくし非常に気に入りました。このローカル色濃厚な気配とジャケに表現されている流し目の憂いと色気、日本で言えば山川豊といったところでしょうか。山川豊の『アメリカ橋』に通じるおセンチな歌謡感です。ちなみにポンディチェリのあるタミルナドゥ州を代表するミュージシャンとのことです(店員談)。Mixiミュージックに情報を流してみて、仲間が居ればそこから更に情報が吸い上げられるかと目論んでみましたが、誰も聞いていないどころか、どこをどう間違ったのか、ノラジョーンズの画像が表示されてしまいました。

そこの百貨店の前に毎日出没するバクシーシ坊やがいて(残念なことに顔が超可愛い)カースト社会を目の当たりにさせられたのですが、一枚ジャケ買いしたCDの写真に写ってた嬉しそうな若い男のカーストが気になって仕方がありません。