南印度覚え書き/長文だお( ^ω^)

u-korin2006-08-11

ポンディチェリーの市街地にお買い物やお食事に度々行きました。移動はひたすらバイク。印度で一番ショックだったのは交通ルールで、本当に道の上では誰もがオールオンマイウェイ。車線なんて見あたらないのです。下手をすると細めの道でもバスが2台並んで向かってくる始末。対向車のバイクは2台のバイクを右・左・中央の隙間を縫ってすれ違っていく始末。誰も止まらない。バスをやり過ごすとそこを普通に横断してゆく人や牛。誰も止まらない。この誰ひとり立ち止まらない感覚っていうのは印度の世界観を表現する一つのキーワードではないかとすら思えますた。信号すらねーし。なんだよもう。しかもバイクも車も意味のないクラクション鳴らしっぱなし。鼻歌を歌うかのように全員が鳴らしっぱなし。対向車・後続車に注意を促すために付いていないのが印度のクラクションか、ということで把握しますた。もう分かったwwうるせえっつのwwwwwフリースタイル具合にマジ泣けたッス。そんな世界観。

野犬がいっぱいいた。でも怖くないのです。今思うと尻尾を振って嬉しそうにしている犬を一匹も見なかった希ガス。腹を立てて吠えてる犬も見なかった。要するに、犬みんなただ淡々。それが私に不思議な感覚を与えました。

海がすぐ側だったので、早起きして一人で海に行ってみたりしていました。潮の引きが強くてとてもじゃないが沖まで出て行くことは不可能。ゴミのない傍目にきれいなビーチなのですが、たくさんのウンコ(人糞)が放出されていた。海の色は鎌倉レベル。真っ青というのではない。朝の散歩をする現地の人(印度人・なぜか常に男のみ)の姿が見られた。おもむろに砂の上に長めの杭を打ち込む姿があり。何してんのかなあ〜( ゚Д゚)ポカーンと見ていると、おもむろに4本の杭に木綿を張り、小さな日陰が出来上がった。日陰にはおもむろに人が集まって来て15歳から50歳くらいの男でテントの中がいっぱいになった。その中でみんな膝を抱えて黙ってただ海を見ていました。ねえ、みんな朝から何してんの?!とお問い合わせしたくなる、時間の経過を全く恐れない世界観は写真を参照してくらさい。

問題視されていた紙の無いトイレですが、排便のことに頭を悩ませてたら時間がもったいないという世界観で郷に従ってみたところ、あまり問題なくクリア出来ました。ウンコー!(*゚∀゚)=3 紙で拭くより一撃で綺麗になるし、どちらかというとさっぱりした後自然乾燥を待つ点で不慣れを感じますた。むしろ便秘が無かったことは旅を快適にしてくれました。

また、印度では生まれて初めての暴走行為をしてきますた。結婚式は印度の形式に則り、役所で婚姻届け帳簿に参加者および公衆の面前でサインすることによって成立する、ワンストップサービスの世界観です。んで暴走行為に話は戻りますが、役所の直近まで新郎をヘッドにバイクで移動。花輪で飾り付けたおよそ30台のバイクがフォーマルに身を包んだ異邦人(フランス人・日本人・イギリス人)を2ケツで乗せて、例のクラクションも軽やか(30台だと全く軽くない)に海辺の役所まで約20分ほどの大暴走。これにはさすがのバスも道を開けますた。私のバイクはヘッドの真横に付いていたのですが、後ろを振り返るとオール全員がこれ以上無いというほどの笑顔と毛穴を開ききったバイクの大群で、その絵はなんというか私の激情を奮い起こすのに充分すぎる群像でした。よくあれで事故が出なかったと思うお( ;^ω^)

しつこいようだが結婚式ネタはまだ続くお( ^ω^)
バイクを止めて市役所の近所まで到着すると、待っていたのは華やかに着飾った象と人力車(正確には自転車力車)と鼓笛隊でした。バイクパレードの後は、象と鼓笛が先導する人力車のパレードです。新郎新婦を乗せた車は白い水牛が引きました。新婦サイドの保証人役を承った私は新郎サイドの保証人とペアでライドオン人力車。『次のペアは俺たちだな』と優しくささやく隣の彼に『ねーよwww』と答える朗らかな昼下がりのパレードは、気だるく憂いを帯びた鼓笛隊の行進曲に合わせてゆっくりと会場まで私たちを運んでゆくのでした。

会場ではアンオフィシャルを含む大勢のギャラリーに見守られる中、無事婚姻名簿にサインイン。二人ともおめでとう。ついでに保証人の私も日本語でサインしてきますた。奥さんは大正後期から昭和初期のものではないかと臭わせる明るい水色のアンティークの着物をまとい、旦那さんは白いシャツノータイにジャケットという学者さんぽい(実際学者)スタイルで、冷静によくよく見ると一体貴様らなにもんだよの世界観。ここにたどり着くまでの興奮でかなり平衡感覚を崩してしまったオイラは、新婦の隣で嬉しそうな二人の姿を見ては泣き、嬉しそうに見守るギャラリーを見ては泣き、自分もサインをしては泣き、の鬱陶しいキャラになっていたようですが、本人はそう言われてもその辺あんまり記憶がありません。

まあそういうわけで初めての体験にまみれて、いあ、もう初体験に揉みくちゃなカオス的世界観の中、無事帰国を果たした次第です。

長くなりましたが、ここに書いた事だけが全てではない。全くない。それはまた別途お話する機会があればと思っています。ご静聴ありがとうございますた。

最後に、こんな凄い婚姻ツアーにお招きいただいたことに感謝。これは飛行機代往復12万でも安いくらいの旅ですたお。